一昨日の昼、神楽坂の
葉歩花庭(はぶかてい)という小さな料理屋さんで開かれた
「江戸語り 寿々方」さんの語りの会に知人からお招きを頂き行ってきました。
寿々方(すずかた)さんについては、僕は昨日初めてお目にかかって語りをお聞かせ頂いたので詳しくはまだご紹介できません。上記のサイトをご覧頂いた方が早いのですが、日本舞踊家でいらしたのですが、ご自分でこの「江戸語り」を始められご専門とされています。江戸時代を舞台とした小説などをお一人で、間に日本舞踊の振りを折り込まれたりして語られていきます。
昨日は狭い料理屋さんのフロアーでの短編の語りで、踊りの振りなどは入らず完全に語りだけでした。これは語りに入られる前に作品の解説をされているところです。(フラッシュをたかずに撮ったので手ぶれで恐縮です。)
昨日の語りは竹田真砂子さんの小説「七代目」。七代目団十郎と若い料理屋夫婦との間に繰り広げられる一種の人情話。料理屋さんで料理屋の話という演出です。話しはとても良い話しで皆さん感動。ただ個人的には話の筋はちょっとできすぎかなと言う気もしました。これが見せて頂いた台本の表紙です。
語りは朗読という形で行われます。話の内容は落語の「人情噺」にもありそうですし、講談にも出来そうな物。でも落語でも講談でもありません。最近「江戸しぐさ」というものが見直されていますが、このお話しは広い意味での江戸しぐさがテーマです。単なる身振りなどの「しぐさ」ではなく、深く暖かい思いやりの心や洞察力に根ざした人の行いこそが「江戸しぐさ」であり、現代社会が忘れている心の大切さを教えてくれます。
僕は少年時代を千代田区の飯田橋で過ごしました。飯田橋は言ってみれば神田のはずれ。すぐそばには神楽坂もあり、江戸弁で話す人も多く、東京(江戸)の下町の雰囲気を当時はかなり残していたように思います。小学校5〜6年生の時の担任の先生がまたちゃきちゃきの江戸っ子で、完璧な江戸弁を話していました。僕は両親が富山出身で江戸っ子ではありませんが、そんなわけで子供の頃から江戸弁に馴染んで育ったので、江戸言葉で語られる江戸語りは非常に心地良い響きでもありました。
さて語りの後は美味しい会席料理を頂きました。夕方仕事があって歌わなくてはならなかったため、お酒が飲めず残念でした。
お店は狭く20人でいっぱいでしたが、古木をふんだんに使い、落ち着いた雰囲気でとても良かったです。これはテーブル席の照明。
今度は是非日本舞踊付きの語りも聴かせて頂かなくてはと思っています。